Fight4 僕にはチャンス、くれないのか?

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ちなみに。 それから12時間後。 またチャイムがなり、渦中の加藤さんが現れた。 「こ、こここんばんわ」 ……ロボットのような挨拶になってしまった。 加藤さんはこの時も、玄関だけの訪問だった。 「服の詫び」 と紙袋を渡しただけで、さっと帰って行ってしまったが、残された私は、非常に困惑してしまった。 何故ならば。 ボーナスが出たら1度は購入の候補に入れる、有名ブランドの新品の可愛い洋服が入っていたからだ。 しかも。 中には、味気ないビジネス用の付箋に、見慣れた加藤さんの急ぎ文字で 「あの服は、早く捨てろ」 と書いてある。 私は、紙袋を抱きしめながら 「これを、私に一体どうしろと言うんですか……」 正直、今日の明日でこの服を着ていくのは、顔が沸騰するレベルで恥ずかしい。 むしろ、今夜本当に熱が出てしまうかもしれない。 そうなったら、明日朝一からの業務なんて、できるわけない……。 「どう責任とってくれるんですか……加藤さん……」 Winner 加藤涼介 (好きと言う言葉を使わずに気持ちを悟らせ混乱させるという、高等テクニック ※ただし無自覚 による逆転勝ち) Last Fightへ続く……
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