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「…また来たよ。」
…この前来たばかりなのに、また来ることになるなんて思わなかった…。
境内には、参拝者の数からは想像ができないほどの、おびただしい数の絵馬が鈴なりになって奉納されていた。
カイトは、その中から一枚の絵馬を探し出し、大事になぞってから写真におさめた。
そして、下界よりも近い空を見上げ、天に向かって長く大きく息を吐いた。
その後、社務所で絵馬を購入し、刻み込むかのように、ゆっくりと真剣に願いを記した。
それから手際よく結び付け、神社や周囲の写真を何枚も撮り、そそくさと下山していったのだった。
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