守るべきもの

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俺の名前は黒田 陽平(くろだ ようへい)。 22歳のサラリーマン。 それと知り合いの居酒屋でバイトをしている。 さっきの男は借金取りの尾田(おだ)。 俺は去年、訳あって闇金から1千万円を借りた。 これでも残り200万円まで必死に働いて妹から借りたりあらゆる手を尽くして返してきた。 「もう少しなんだ……」 そう自分に言い聞かせ頑張ってきたけれど日々の仕事にバイトも掛け持ちしている俺の身体の限界も近い。 「俺がくたばってる暇はないんだよ」 なんとか身体に喝を入れ荷物を用意する。 今日は知り合いの居酒屋のバイト。 俺にはどうしてもやらなければならない事があるのだ。 「あんま無理すんなよ?」 よく友人に心配されるけど「平気だよ」と強がるしかない。 これ以上妹に借りる訳にもいかないし。 結局最後は俺が頑張るしかないのだ─────
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