トースト、近所、機械いじり

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トースト、近所、機械いじり

今日は晴天で、とても良い洗濯日和だ。荒廃した日本でも、雲一つない晴天が時々訪れる。 オゾン層の破壊が進行し、太陽光の影響が強くなり、日差しが強く、とても乾燥している。昔の日本には梅雨というずっと雨が降り続く時期があったなんて信じられない。 朝ごはんには卵焼きとトーストを食べる。サキと一緒に暮らしていた時に、毎朝サキが作ってくれた食事だ。 サキは地質調査のためにやってきたサイクロシナプスの職員に連れていかれた。彼らは貧民街にいる大人を強制的に連行し、自社で働かせてるらしい。 ピピピピ… 暗い過去の思い出を思い出していたらトースターのタイマーが鳴った。 さて、パンが焼けた。先ほど焼いていた目玉焼きをパンの上に載せ、半分に折って口いっぱいに頬張る。溢れ出す黄身が美味しい。 毎日変わらない平凡な日々というのも悪くないのかもしれない、と感じることが出来る瞬間である。 私の一日は機械いじりに始まって機械いじりに終わる。その為に、いつも朝食後にがらくたをあさる。幸いにもここは貧民街なので、廃品がそこらに転がっている。 家を出ると、向かいのゲンさんが鶏の世話をしていた。本名はゲンジ。私が拾われたころからいる老人で、年齢は70歳くらいだろうか。サキと仲が良く、ゲンさんというあだ名も、サキがそう呼んでいたから私にも移ったのである。 私がサキと一緒に暮らしていたころから、私たちに毎日鶏卵をくれる。私が毎朝目玉焼きを食べれるのはゲンさんのおかげなのである。 「…ゲンさん、おはよう」 「レイちゃん、おはよう。今日も早いね!」 「それじゃあ、いってきます」 挨拶を交わし、私は家から少し離れた場所へと向かう。綺麗にそろった石畳を歩く。 石畳の道を少し歩き、広場へと到着した。
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