犬の人間(プロットのみ)

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犬の人間(プロットのみ)

女子高生のさくらが飼っていたダックスフンドの健太が ある日、人間になってしまう。 主に、世話をしていたのが、さくらで、なおかつ室内犬だから、 親が気づかない設定。 親が共働きで、さくらが拾ってきた犬を飼いたいと懇願したときに、 あなたが全部面倒を見るならば、許す。 でも、見なくなったら捨てるわよ。と約束で飼っていた。 健太は、実は、さくらがときめいてしまうような素敵な男の子だった。 でも、性格は犬のままで、いつも通り抱き着いてこようとしたりするから 焦って、逃げまどう。 次の日、健太は犬に戻る。 そして、やっぱり、抱き着いてこようとするから、焦って逃げる。 ペロペロと舐めてこようとしたりしたら、キャー!と叫んで逃げたり。 その姿を見た親が「アンタ何やってんの?」と不思議そうな顔をする。 次の日、人間になった健太は、 「なんで、僕のことキライになったの!?」 と悲しそうな目で聞いてくる。 「そうじゃない」「じゃあなんで抱っこしてくれないの?」 と妙に格好良い姿で言われる。 「ちょっと、その見た目で、そんなこと言わないで!」 顔が赤くなってしまうさくら。 「だって、僕は子供の頃から可愛がってくれてた健太だよ」 と寂しがる犬。 「だって、そんな見た目だと思わなかったんだもん」 「散歩くらいしてよ」 親が、「最近、あの子、健太を避けてる気がするのよね~。 何かあったのかしら」 というセリフをどこかで。 人間の姿になった健太を見て、弟が 「姉ちゃんが、ボーイフレンド連れ込んでる!」とか なんとか言う。 親も、慣れてきたら 「~~君(健太が咄嗟についた嘘の名前)とデート?」 とか。 で、学校の友達にも噂されたりとか、そんな下りがあり。 今まで、デート経験のないさくらが、散歩と称して、 人間姿の健太といろいろと出かける。 転部分で、 ありがちだけれど、人間の姿の健太が、さくらのピンチを救ってくれる。 それで、怪我した健太は、人間の姿のまま病院へ。 集中治療室。 その時、これまでの思い出を語ってくれる。 一人で世話をしていたさくらが、そのせいで友達と遊べなくなったり、 旅行に行けなくなったりとか、宿題が終わらなくなったりとか、 色々大変な目にあったのを知ってたこととか。 散歩に行って、毎年、桜を見て、散ってしまうと、 名前が一緒だから、自分が散っちゃった気分~。 と言う桜に、健太は吠えて、なんでいつも吠えるのかと聞かれてたけど、 あれは笑ってたんだとか。 さくらが、ビービー泣くから、 泣かないで それと、最後に、何かとっても大事なことを言う。 自分を拾ってくれたあの日、雨の中、ひとりでとても辛かった。 一生懸命、親にお願いして、無理してでも拾ってくれたから、 あの日、僕は、何があっても、さくらちゃんのことを守るって決めたんだ。 だから、泣かないで。 その夜、さくらは、健太を見守りながら、居眠りしてしまう。 その夢では、健太が昔、いろいろと守ってくれたことが出てくる。 雨の日に、自動車の跳ねた泥水を健太が変わりにかぶったり、 学校で辛いことがあった日に、家に帰って泣いていたら、 すりよってきて慰めてくれたりと。 「何があっても、さくらちゃんのことを守るって決めたんだ」 という健太の言葉が夢の中で響いて、さくらは目を覚ます。 それで、翌日犬となってしまう健太は、病院から姿を消してしまう。 さくらは、探し回ると、 近くの動物病院で保護されていた。 さくらは、良かった!と抱き着く。 でも、ハタと気づいて、少し恥ずかしくなるけど、 そんなことどうでもいいや、良かった良かったと 何度も言って泣く。 それから、入れ替わりが無くなる。 しばらくして、親や弟には、人間になった犬は、彼氏だと思われているから、 「別れたのか~」と弟。「やめない~~(弟)!」と腫物に触るような弟。 そんな家族のやりとりを見ながら、さくらは目の前の健太を見て、 ふっと笑ってしまう。 人間としての健太と一緒に撮った写真は、全部、犬に代わっている。
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