ナカムツマジ

俺と彼女

「初めて一緒に映画を見た日、だよな？」

「ぶっぶー！　それは１か月前です。覚えてないの？　ＧＷだったでしょう？」

「あ、あぁ、そうだったね、えーっと、分かった！　初めてのお泊りの日か！」

「やだー！　違うってば！　それは一週間前！　もう恥ずかしいなぁ」

　こんな彼女がうざい？　いや、どうしようもなく可愛い。今すぐ抱きしめてキスしたいくらいだ。

「因みに、一緒にお風呂に入った日は、明日だからね？」

　照れた声でそんなことをいう彼女の顔は、きっと耳まで真っ赤だろう。

「それは覚えてる。君がいきなり電気消してさ、真っ暗になって二人して転んで――」

「わーわーわーっ！　言わないで！　それ以上言わないで！」

　なんて可愛いんだろう、俺の奥さんは。