第十三章 いつまでも夢を追う

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「さあ、皆さん」  ブライアフィンの声が辺りに響いた。 「お別れの時間です。わらって見送りましょう」  ブライアフィンの言葉で、精霊たちは古都音と白鳳、那破に群がる。 「またお城に遊びに来てね」 「淋しいわ。すごく淋しい。本当に行っちゃうのね」 「だめだよ。笑顔で送り出そう」 「那破さん、古都音と白鳳をよろしくお願いします」 「くれぐれも体に気をつけてね」  東霖城を離れるからといって、古都音が丈夫になったわけではない。  古都音の霊力はたまに途切れて、白鳳が弱ることもある。だが、黒麗と灰重が全力で守ってくれるそうだ。  夏澄が願って、氷晶郷の砂地に癒やしの霊泉も湧いた。  
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