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「皆さん、お世話になりました」
「ブライアフィンさま、皆さま、古都音を守っていただいて、本当にありがとうございました」
古都音と那破、白鳳の姿は空間の海の中に消えた。
風花や精霊たちはいつまでも見送っていた。
「ありがとう、風花」
夏澄のささやき声がした。
「え?」
「さっきの古都音の話の続きだよ、俺と同じ夢を見てくれるんだね。ありがとう」
……ただの人間のわたしに、そんな言葉をくれる。
夏澄くんと友達になれて、本当によかった……っ!
「いつまでも……、一緒にがんばろうね」
いつまでも……。
夏澄のその言葉には、想いがこもっている気がした。
もうこの前のように諦めたりしないで。そして焦ったりもしないで。
いつまでも夢を追おう。
そういわれている気がした。
「約束の印」
夏澄が小指を差し出す。
「うん、約束……」
風花も小指を伸ばす。
透きとおって青い、夢の世界のような東霖城の前で、夏澄の指と結んで何度も振った。
第二部 銀氷鹿編 完
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