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「どんな事でも頑張るので雇ってくれ?」 「はい!」 後日面接者が来たのだがやはり面白味を感じない。 どいつもこいつも同じような文句を垂れる。 いつもならこの時点で帰ってもらうところだが今日は少し違った。 こいつ、昨日駅前で人だかりを作ってた学生だな。 「ひとつ聞いていいか?」 「なんでしょうか」 「お前昨日駅前で暴れてたよな。あれはなんだったんだ」 「あ、えっと.......」 気まずそうに目を逸らした。 ことによっては通報モノだ。 「信じてもらえないと思うんですけど.......」 「なんだ」 「僕、幽霊とかが見えまして.......」 「は?」 これは通報モノだ。 本来見えるはずないものが見えるなど怪しい薬なりをやっているに違いない。 「そうか。そこを動くな」 「ま、待ってください!違います!!」 「幽霊など幻覚の類だろう。そんなものが見えるなど通報モノだぞ」 「確かにそうなんですけど.......実際そうなんですよ」 「なら、ここで証明してみろ」 「証明ですか?」 「幽霊が見えるというなら私にもわかるように証明してみろと言ってるんだ」 「なんとも難しいこと言いますね.......」 「出来なければ虚言や幻覚やらの類として追い返す」 私は根本的に幽霊や心霊の類を信じない。 どうやっても科学的な根拠がある。 「どうだ?出来ないだろう」 「この場ですぐに証明するのは難しいですね.......」 「はぁ.......」 面白くない。 帰ってもらうことにしよう 「もういい。帰ってくれ」 「.......わかりました」 そうして男は帰っていった。 そんな虚言で雇ってもらおうなど甘い考えはお見通しだ。 だが、昨日のあれはなんだったのか。 それだけは気になるがもういいか。 「無駄な時間だったな」
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