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#2
次の日、仕事の説明も兼ねて小鳥遊を事務所に呼んだ
のだが。
「遅いな」
予定の時間は午前11時。
時計の針は11時50分を指している。
「初出勤で遅刻とは見下げたやつだ」
事務所の玄関をノックする音が聞こえた。
「やっと来たか。鍵なら空いてるぞ」
ドアが開く。
だが入ってきたのは思っていた人物ではなく
「いつからそんなに歓迎してくれるようになったんだい紅音ちゃん!!」
「げっなんでお前が」
入ってきたのはスーツを着た糸目の男
警視庁捜査一課長である渋谷 悠
「そういえばお前が来る日だったな.......」
「なんでそんな嫌そうな顔するのさ」
「めんどくさいから」
「ひどくなぁい?」
いつも飄々としており掴みどころの無い男だ。
できることなら関わる時間は減らしたい。
「あ、おはようございますー.......」
遅れて小鳥遊が来た。
「お、もしかして彼氏くん?」
「んなわけあるか!!」
「えと、お客さんですか?」
「あぁ.......こいつは警視庁捜査一課長の渋谷 悠だ」
「警察の方ですか.......」
「あぁ、安心していいよ。紅音ちゃんは何もしてないからね。お仕事のお話にきたのさ」
「とりあえずいい機会だ。小鳥遊」
「は、はい」
「私の普段の仕事を見せてやる。退屈はさせないぞ」
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