プロローグ

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プロローグ

私は退屈を嫌う。 退屈は人を駄目にする。 退屈は無為に時間を浪費する。 故に退屈を嫌う。 退屈をしのぐ為ならどのようなことでもする。 それが私だ。 私の名は如月 紅音(あかね) 紅色の髪に音楽家の母を持つので紅の音としたのだろう。 実に短絡的な考えなネーミングセンスだとは思うが、嫌いではない。 私自身この名前は気に入っている。 さて、私が何者かをお話しようか。 名前は如月 紅音(あかね) 音楽家の母と警察官の父を持つ17歳の1人の女性だ。 いわゆるじぇーけーというものだ。 今は何をしているかというと....... 学校をサボっている。 退屈なのだ。 毎日ごくわずかしか進まない授業に前時代的な習慣。 学ぶことももはやなくなってしまった。 なので学校をサボっている。 学校をサボって何をしているか、それは探偵だ。 なぜ探偵に? そう思うだろう。 探偵は素晴らしい。 そう、昔本で読んだのだ。 数ある殺人事件や難解なトリックを解き明かす物語を。 それに感銘を受けて探偵を始めた。 もちろん事件現場に行こうものならば苦い顔どころか追い返されるだろう。 だが、私の父親は警察官だ。 それもそこそこ地位があるらしい。 いわゆる親の七光りというやつだ。 渋々通しては貰える。 まぁ、それは置いといて。 探偵になるならば助手が必要だろう。 ので求人をかける。 面白い奴が来てくれるといいんだが。
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