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「可愛いな」
そう褒められて嬉しくて、口いっぱいに愛しい人の熱を頬張った。
帰ったらたくさん可愛がってもらえると、嬉しくて急いで帰って来てしまった。濡れた地面を駆けて、早く早くって。
「ン……」
敦之さんの大きくて。
「ン……ン、ンむ」
それにしゃぶりついて、何度か頭を上下させると、口の中でもっと大きく硬くなってくれる。それが嬉しくて、もっと大胆に舌を絡めた。
「ん?」
「気持ちいいよ。だから、もう」
いや。
「拓馬」
やだ。
「っ」
このまま。
「拓馬」
敦之さんが険しい表情をした。それも嬉しくて、もっともっとって唇で、頬の裏側で、喉奥で、敦之さんのを丁寧に愛撫し続けた。
「っ」
喉奥に放たれる熱欲しさに。
「っ」
そして、喉を鳴らすと、頭上で乱れた敦之さんの呼吸を感じた。
「拓馬、ダメだと言っただろ? 全く」
だって、貴方の欠片だから。
濡れた唇を親指が拭ってくれた。ただそれだけでも気持ち良くて、うっとりとされるがままでいたら、押し倒されて、敦之さんの身体が重なった。
重ささえも快感になるほど、この人のことが大好きでたまらない。
「教室は楽しかった?」
「ン……はい」
「そう。加藤は教え方上手だから」
「ン、ん」
「どんな花を使ったのか見てみたかったな」
「下手ですよ」
「下手でもいいと、初めてのレッスンで言っただろ?」
そうだけれど。
「それに花を生けてる君は特別」
「?」
「いや、きっとわかってないんだな」
「?」
何をだろうと首を傾げる俺に敦之さんが苦笑いを溢していた。
「何を使った? 花は」
「あ、紫のカラーをメインに使ったんです、あっ……ン」
首筋にキスをひとつしてもらったらとても気持ち良くて、敦之さんのセットされていない髪をくしゃくしゃに掻き乱してしまった。
「あっ……敦之さん、っぽいなぁって、ン……思って、あっ……乳首っだ、め……気持ちい」
首筋に触れてくれた唇が鎖骨、肩、そして胸へと移動していく。焦がれて、待っていたそこに柔らかい唇に辿り着くと、すごくすごく気持ち良くて。もうそれだけで――。
「あっ……ン」
もっと、舐めて欲しくなる。
「あぁっ……敦之さんっ、あぁぁっ」
歯を立てられると切なくなる。
それをわかっている、そうなるように俺の身体を躾けてくれた敦之さんの頭を抱き締めながら自分でもその敏感な乳首を彼の舌に押し付けるように身悶えた。
「あっ……あぁ、ン」
歯の当たる、危うい刺激が好き。
「あぁっ、ン、んん」
吸ってもらうのも、好き。
「あ、あ、ダメっ」
思う存分愛でられて濡れた乳首を指でも可愛がられながら、もう片方も唇で食んでもらえるの、すごく、好き。
「ダメ、敦之さんっ、イッちゃう」
すごく急いで帰ったけれど、まだ敦之さんは帰ってきていなかった。待ち焦がれてた。
当たり前だ。新幹線での移動だったんだから、急げるわけないし、俺の方が断然早く辿り着く距離だったもの。
でも、敦之さんならできてしまいそうで。
新幹線もで時間でも自由に操れてしまいそうで。
だって、魔法使いみたいだから。
「あ、あ、あ、本当に、イッちゃう」
俺の身体をこんなにしちゃったんだ。
「あ、イく、敦之、さんっ」
胸への愛撫だけでこんなに身体が切なくなって。
最後、イッてしまいそうになるのを堪えようと枕にぎゅっとしがみついた手を敦之さんは奪うように掴んで指を絡めた。しがみつくのなら、枕ではなく自分に、そう促すように絡みついて触れ合う指先すら快感になる。
その快感に翻弄されながら、身体は彼にもっと可愛がられたいと、身悶えて、乳首を押し付けてしまう。
もっとしてって。
「あっ……イクっ……ン、あ、あぁあぁぁっ」
敦之さんの舌先に可愛がられながら達したいと。
「あっ……っ……たくさんっ」
自分の薄っぺらいお腹の上に飛び散った白がすごく恥ずかしくて、慌ててベッドサイドにおいてあったティッシュボックスへ手を伸ばそうとした。
「あっ」
けれどその手は捕まえられて、そのまま戻される。
「拭かなくちゃ、敦之さんが汚、」
「ダメ」と、叱られてしまった。拭うのは、ダメって。
「あぁ……待っ」
そして、キスが白に触れる。慌てて手を出して、そんなことしないでって阻止しようとする手を押さえ込まれてしまう。
ダメ、だよ。それこそ。
俺の吐き出したものにこの人が口付けてくれるなんて、とてもとても恥ずかしいのに。
とても、とても、申し訳ない、のに。
「ン……ん」
ゾクゾクしちゃうんだ。
この人にそんなこと、してもらうの、ダメなのに、ゾクゾクしてしまう。
「敦之さんっ」
その舌先が今度は、乳首をたくさん可愛がってくれて達した俺に休む暇を与えず、深いキスで乱れた呼吸ごと食べてくれる。
「汚れ、じゃないだろ。汚くなんてない」
「も、何を……」
「拓馬もさっき、美味しそうにしてただろ?」
「そ、れはっ」
かぁ、と頬が熱くなった。
「だって」
貴方のだもの。
「俺も同じだよ」
君のだから、そう耳元で囁かれて、身体の奥がズンと熱く、気だるくなった。
「あっ……敦之、さんっ」
「拓馬」
「あ、欲し、い」
「そう?」
ゾクゾクする。もっと乱れた俺を見たいって誘う視線に、蕩ける。
「ぅ、ん……欲しい、です」
だから、ゆっくりと脚を広げた。大胆に、どれだけ欲しがりなのか見せつけるように。
「敦之さん、の……で、ここ……あぁ」
あてがわれた熱に抉じ開けられるのを待ち望んで、愛しい人を見上げた。
「拓馬」
「あっ」
名前を呼んでもらいながら、熱くて硬い敦之さんのが入ってくる瞬間、震えてしまうほど気持ち良くて。
「あっ……熱いの」
大好きな人の背中にしがみつきながら、抱いてもらえるのが嬉しくて、嬉しくて、達していた。
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