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「ねえ、覚えてる？ あの話最後どうなったか」
「え、あの話？」
「ドラマのさあ。タクシーの運転手が、お客さんを好きになっちゃうやつ。」
「え、ちょっと前まで深夜でやってたやつだよね？」
「そうそう。お客さんが実はあんまりよくない恋愛してて」
「あー、なんだっけ、なんか不倫してて」
「何か、何話目かでタクシーで連れ去っちゃって。あの後どうなったんだろう、忘れたな」
「確か、そのまま一夜を共にして、それが相手の旦那さんにばれて、奥さんとかも出てきて、ぐちゃぐちゃになってたよね最後」
「最後、運転手さん死ぬんだっけ」
「死ぬんだっけ？ そこまでだったかな？ 少なくともハッピーエンドではなかった気がするけど」
「思い出せないわ」
「調べよっか」
友達はスマホを取り出した。
「あっ、いい」
何となく制してしまう。
「そこまでじゃないし」
それに気になっているのは、そのドラマの結末ではないのだ。
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