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カエデさんと呼ばれたその女の人は、いわゆる美人系統の分類される顔立ちで、その整えられたボディーは女の私から見ても魅力的だ。
「はい。私がリョウの婚約者です」
なんか負けた気がして、まるで子供のように反論した。そんな私をみて嘲笑うことなく、可愛いわねと優しく笑うその人の横からまたしても整った顔の男性が現れた。
「こらこら、リョウのことからかうのはそこまでにしろよ。ウチのがごめんね、悪気はないんだ」
「だぁーもぉー!だからタチ悪いんだろ?」
やっとリョウが私の横にやってきて、私の肩を抱いて大丈夫か?と首をかしげる彼の触れた身体から温もりを感じて先ほどよりも落ち着いた私は、コクリと頷いた。
「こんな可愛い子捕まえるなんて、リョウ君も罪深い男ねぇ〜」
「まぁ確かにな…」
女性の意見にコクコクと頷く男性を交互に見てから視線をリョウへと戻す。説明してと目で訴えながら、目をパチパチと動かす。
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