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悟は自宅の部屋で勉強したあとにCDを聞いた。
黒山は努力したのか、と悟は感動した。あんなに若いのに異星から地球に来て戦っている。
それは努力したからできたらしい。
黒山の顔を悟は思い出した。「あの顔がたまらん」悟は自宅の室内でCDを聞きながらそんなことをつぶやいた。
康之にLINEを送ってみよう。これじゃキモオタのマスカキ野郎みたいだ、と悟はCDを聞くのをやめてスマートフォンでLINEを送った。
返事はなかなかこなかった。
何故かそれから英語の勉強を一時間したあとに康之からLINEが送られてきた。
「何だよ、悟」
「オレ変だったからLINEを送った」
「どう変だったの?」
「変なキモオタみたいなこと考えていた」
「それはあぶないな」
「康之、好きな女のこと思い出した時はどうする」
「会いにいくか、LINEを送ってみる。それ以外の女のことは思い出さない」
「オレはLINEでやり取りしたあとに思い出したよ」
「それは悟が変態ってことだろ」
「それはないだろ」
「これは悪かった。謝る」
「何か変な気分だな」
「どこか体の具合が悪くなったのかもしれないぞ」
「そうかもしれないな」
「どこの具合が悪いの?」
「脳と、下半身」
「お前もしかして誰かに恋したんじゃないの」
僕は康之のLINEを見てはじめて恋というものを知った。
これが恋というものだろうか。
そのあと康之のLINEを読み休み、また勉強をした。今度は数学にした。
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