シャボン玉と冷蔵庫
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誰もいない道をただひたすらに急いだ。なにか用事がある訳でもない。ただ、そうしていないと何かが崩れ落ちてしまいそうだった。 ここで立ち止まったら、もう二度とは動けない。そんな気さえした。 いつもの癖でただいまと言いかけて、自分でも
嘲笑
(
わら
)
ってしまう。誰もいない部屋の明かりをつける気にもなれず、そのままベッドに身を投げ出した。 別にひとり暮らしに戻っただけのことだ。ただそれだけ。
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