哲学おじさん

2/8
前へ
/8ページ
次へ
哲学おじさんが帰って来た。 血だらけだ。 靴を履いたままま、家へ上がる。 「こらあ、哲学様のおかえりだあ! 皆の者、出て来-い!」 おばあちゃんが出て来て、床に頭を擦りつけて迎える。 「ははあ、哲学様、よくお帰りで」 「うむ。帰ったぞ」 お母さんも出てくる。 「母さん、やめなさいよ。哲学がつけあがる。 どういう理由があったって、正明の教育によくないわ」 そして、哲学おじさんがぼくを呼ぶ。 「おーい、正明、出てこーい!!!」 ぼくは仕方なく階段を下りて、玄関へ行く。 「哲学おじさん、靴くらい脱いだ方がいいよ」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加