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その時、部屋の隅にある電話が鳴った。
おばあちゃんが取った。
「はい。美空です。はい、えっ? 哲学が!」
ぼくと、おばあちゃんと、お母さんはホスピスという所にいた。
ホスピスというのは、もう、命が助からない人が行く所だ、と
おばあちゃんが教えてくれた。
哲学おじさんはベッドに寝ていた。
ぼくはどう言っていいか、分からなかった。
ただ、
「おじさん、死んじゃうの?」
と訊いてしまった。
哲学おじさんが言った。
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