嫁と義母は今日も楽しく?生きてます

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「あらやだ。」 リビングに入り込んだ直子は、客ではなく、まるで我が家のようにそこらじゅうを歩き回りっては、棚の埃を指につけてふぅっとふく。 言葉にはしないものの、呆れた表情を浮かべながら、無造作に置かれている置物を丁寧に直す直子に、和子は、直子が不快に思うような、とびぬけて明るい声で 「あら、お義母様?一体どうなさったんですか?今日も、また」 直子、紙袋を和子に押し付ける。 あーやっぱりこれか……と和子は心の中で「ちっ」と舌打ちを打つ。 「ほら、ずっとおふくろの味を食べないと、うちのケンくんが、恋しがって実家に帰ってきちゃうかもしれないでしょう? そうしたら、和子さんだって寂しいでしょう、ねえ?」 「ええ、そうですねー1週間に一度しか食べられないなんて、うちのケンくんが、恋しがっても、仕方がないですわねー。ほんと、わざわざお気遣いありがとうございますーおほほほほ」 目を合わせないまま、不気味な笑い声を響かせる二人。 この様子を第三者が見たら、仲が良い嫁姑だと思うのだろうか? 「で、和子さん?」 直子が口火を切った。 「はいぃ?」 和子も臨戦体制。 「あなた、お客様が来たのに、お茶の一杯も出さないのかしら?」 「ああ、そうでした、申し訳ございませんでしたー涼しそうなお顔でしたので、喉がお渇きになられてるなんて、微塵も思いませんでしたからー」
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