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冷やし中華
どうにか私の髪を結い上げた楓に
「楓もコーヒー飲むか?」と聞かれています。
「私、コーヒーじゃなくてお茶がいいから、お母さん入れて」
「えっ?私化粧しなきゃ」と返しますと
「んなん、行きの車でしてよ!私、なんかコーヒーじゃなくてお茶が飲みたいの、お母さんが入れたお茶!」
渋々 台所に行きお湯を沸かしながら時間までとリビングに腰をおろした家族の会話を聞いていました。
「今日の料理ってコースなの?」桜が言うと
「いや、最初はテーブルで後半はガーデンでブュッフェみたいなのから好きなの持って行ってとか言ってたよ」と楓が百合から聞いていた事を話しています。
「へぇ~お洒落だね」と楓の夫が言いますと
「良かった、私今日食べられる自信無かった。今一番食べたいのって冷やし中華」と桜、すると楓が。
「えっ?私も冷やし中華食べたかったの!」
私は急須を慌てて置き、リビングに言って二人に聞きました。
「あなた達、もしかして…」
男三人はキョトンとしています。
「私もね桜、楓、百合、三人出来た時毎回冷やし中華が食べたくなったから」
「「はい~っ!」」
桜と楓が驚いて、それぞれの夫はカタマッタまま…。
桜と楓は「「かもしれない…」」
主人が「二人いっぺんの里帰り出産は大変だなぁ、夢もいるし…」と困ったと言いながら嬉しそうな顔をしているのを見て少し笑ってしまいました。
「まっ!それは追々で今日の主役は百合だからそろそろ行きますか!」
桜の号令で皆が動き出しました。
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