魔女の章

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魔女の章

「ポリポリカリカリ 私のおうちを齧るのはだぁれ?」 魔女は喜んだ。 「おやおや、可愛い兄妹だこと。ほうら、こっちにいらっしゃい。」 久しぶりの獲物だ。それも小さな子供が2人も! 「沢山お食べ。なあに、怖いことなんて、なんにもありはしないんだからね。」 優しく優しく。獲物が逃げないように。 「さあ、今晩はここで寝るといい。」 優しく優しく。獲物に勘づかれないように。 「一体どうやって料理してやろう。鍋で柔らかく煮込んでやろうか。それとも竈で香ばしく焼いてやろうか。」 浮かれた魔女は、自らを縛る運命の鎖に気づかない。
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