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おわらい
どうやらこの声は、ぼくにだけ聞こえているものらしい。だって、ほかの人は見向きもしないから。
けどその声をだしている人は、自分の声がぼくにしか聞こえていないことを知らない。大きな声で叫んで、助けてっていってる。
ぼくにいえばいいのに、なぜだかその人はスーツを着た人や、早足のおにいさんおねえさんに声をかけようとしている。
助けてって声は聞こえないのに、どうしてまわりの人は叫んでいる人をよけられるのかな。
ふしぎだな。おもしろいな。
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