パパさんは世界一

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「ポンちゃん。ごめんなぁ。遊んであげたいけど、無理なんだよ」 「わん、わん!」 なんで? パパさん、カラダうごかすのスキなのに。 なんで? 「ポンちゃん」 パパさんのおおきなテだ。 ポンちゃんね、パパさんにアタマなでなでされるのスキなんだぁ。 「ポンちゃん。ポンちゃんは、俺と一緒にいて楽しかったか?」 「わう? わん!」 うん! たのしいよ! 「そっか。なら、よかった……。ポンちゃん、ありがとうな。ずっと、そばにいてくれて、ありがとう」 パパさん、ないてる。どこかいたいのかな? パパさんのおひざにのらないと! ーーあれ?  「ポンちゃんも、俺と一緒でばぁちゃんになったよなぁ……。よいっしょ」 パパさん。ポンちゃん、まだまだわかいよ? パパさんも、まえにくらべたら、シワシワになってるけど、いっぱいあそべるでしょ? これからも、このさきも、ずっと、ずっとーー 「ポンちゃん。大好きだよ」 「わん……!」 ポンちゃんもパパさん大好き!! この日、老人の飼い主と老犬のポメラニアンは、天国へと旅立った。 一人と一匹は、布団の中で仲良く眠っていたという。
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