1人が本棚に入れています
本棚に追加
「ポンちゃん。ごめんなぁ。遊んであげたいけど、無理なんだよ」
「わん、わん!」
なんで? パパさん、カラダうごかすのスキなのに。
なんで?
「ポンちゃん」
パパさんのおおきなテだ。
ポンちゃんね、パパさんにアタマなでなでされるのスキなんだぁ。
「ポンちゃん。ポンちゃんは、俺と一緒にいて楽しかったか?」
「わう? わん!」
うん! たのしいよ!
「そっか。なら、よかった……。ポンちゃん、ありがとうな。ずっと、そばにいてくれて、ありがとう」
パパさん、ないてる。どこかいたいのかな?
パパさんのおひざにのらないと!
ーーあれ?
「ポンちゃんも、俺と一緒でばぁちゃんになったよなぁ……。よいっしょ」
パパさん。ポンちゃん、まだまだわかいよ?
パパさんも、まえにくらべたら、シワシワになってるけど、いっぱいあそべるでしょ?
これからも、このさきも、ずっと、ずっとーー
「ポンちゃん。大好きだよ」
「わん……!」
ポンちゃんもパパさん大好き!!
この日、老人の飼い主と老犬のポメラニアンは、天国へと旅立った。
一人と一匹は、布団の中で仲良く眠っていたという。
最初のコメントを投稿しよう!