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翌日の昼過ぎ、鈴音さんがお茶を淹れながら
「新婚さんのお子さんは、もう性別分かってるの?」
と聞いてくる。
「まだだって。」
「そっか。早く出産祝い買いに行きたいな。」
嬉しそうに微笑まれて、俺も微笑み返す。
「鈴音さん、出産祝い買うの、楽しいの?」
「うん。赤ちゃんの物って全部可愛いでしょ。」
「じゃ、行く?」
「まだ性別分からないんでしょ。」
「じゃ、下見に行く?」
「行く!」
想像以上に鈴音さんが喜び、俺は少し反省する。
子どもの話題に過剰反応してたかもしれないな。
いそいそと支度を始める鈴音さんを見て、気持ちが軽くなる。
一人で考えすぎて、勝手に思い込むのが一番危険だ。
色々話して、色々聞いて、ちゃんと二人で悩もう。
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