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オレンジ色に染まった高架歩道を、二人でのんびりと歩く。 俺は鈴音さんの手を握り、プラプラと振りながら鈴音さんの顔を覗き込む。 「楽しかった?」 「うん。すごく。」 満足そうに微笑む鈴音さんの顔を見て、俺の心は幸福感で満たされる。 「さっきの子、何歳くらいだろう?」 なんとなく言うと、鈴音さんがオレンジ色の空を見ながら笑う。 「見当もつかないね。」 視界が開けた場所にでると、鈴音さんが立ち止まり、夕日を眺める。 オレンジ色の光に照らされて、鈴音さんの髪がキラキラと光っている。 綺麗だな、と思う。 「子ども、ほしいなぁ。」 ポツリと、鈴音さんが呟く。俺は鈴音さんの横顔を見つめる。 「子ども、ほしいね。」 鈴音さんが俺の方を向いて、笑顔で言う。 俺は微笑んで頷く。 「うん。ほしい。」 ずっと言えなかったことが、すんなりと言えた。鈴音さんも微笑む。
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