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すっかり暗くなった道を並んで歩く。夕方の余韻に浸って、まだ帰りたくないような、でも、店には入りたくないような、そんな気持ちでプラプラと歩き続けている。 「いい夜だね。」 鈴音さんが言う。俺は微笑んで、鈴音さんにキスをする。 クスクスと笑う顔を1mmも見逃したくなくて、微笑みながら覗き込む。 鈴音さんが照れたように顔を背けるけれど、ずっと追いかけて顔を見続ける。 「もうっ。」 鈴音さんが俺の肩を叩く。俺は笑って、またキスをする。 今夜はキスし放題だな、と思いながら唇を離し、鼻と鼻をこすり合わせながら鈴音さんの目を見つめる。 「いい夜だ。」 またキスをするけれど、鈴音さんには怒られない。 本当にいい夜だ。
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