229人が本棚に入れています
本棚に追加
「遅くまでお邪魔しました。
ご馳走さまでした。」
夜9時。篠田は、創太をアパートまで送ってくれた。
樹は、チャイルドシートですっかり眠ってしまっている。
「こちらこそありがとう。ほんとに楽しかった」
篠田は、車から降りて創太の自転車を降ろしてくれた。
「じゃ」
二人で、少し見つめ合う。
「また会社で」
篠田は、手を出した。
自然に二人で握手を交わす。
創太は、なんだか不思議な気分だった。
部屋に帰ってからも、なんだか頭が冴えてなかなか眠れなかった。
ごそごそと刺繍の材料を出す。
いっくんの誕生日プレゼントに恐竜を刺繍してやろう、と思いたった。
最初のコメントを投稿しよう!