家族

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リビングに戻ると、トーストのいい匂いがして、ウィンナーとスクランブルエッグ、プチトマトの朝食が用意されていた。 「わー、美味しそうだね、いっくん」 「おいしそうー、いつもはパンだけなんだよー」 と樹にバラされて、篠田は余計なこと言うな、と樹に言っている。 「ほんとは、いつもちゃんとしてやりたいんだけどさ」 「朝は忙しいですもんね」 「うん。でも、ま、今日は、ゆっくりで。洗濯も後で回すか」 篠田も一緒にリビングに行き、少し片付けて、テーブルを囲んだ。 「いっただっきまあしゅ!」 パチンと樹が手を合わせた。 創太と篠田も樹に釣られてパチンとする。 3人で楽しく朝食を食べた。 「そういえば、黒川くん、今日の予定は?」 篠田が聞いた。 「いえ。特に何も」 「そしたら、あとで三人で公園行こうか。コンビニでオニギリでも買って」 「いいですね」 「え?公園?そーたお兄ちゃんと?」 樹が話を聞いていてらしく、わーいわーいと喜んでいる。 「いっくんね、ふたばしゅじゅきりゅうのリュックで行くっ!」 「お、それいいな」 篠田が樹の頭を撫でる。 創太も幸せな気持ちになった。
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