アイに包まれたこの世界で

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 ホントに今日はツイてない。  「なんで私なのよおー!」  私は泣き叫びながら全力で走る。薬草を採ってただけのはずなのに、私は今、なぜか熊に追いかけられているのだ。  ……なんでやねん。  もうどれだけ走ったのか、自分は今どこを走っているのか、それすらもわからない。  「もう最悪、どうしたらいいんだろう……へっ?」  一瞬で全身が闇に包まれる。フワッと体が宙に浮き、世界がスローモーションに流れる。そうして、ボトンと音がして、私は水の中に落ちた。  あっという間に私の意識は奥深くへと沈んでいった――。
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