5 技術分類図

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5 技術分類図

bcd64ec7-a7ff-43d9-a8f5-0465dac96a85 『文明の星』理論(仮説)では、文明の六要素について、 左右対称の形で、分かりやすく説明することができます。 さらにこの仮説では、文明を支える二本柱である、 技術と政策の内部分類も、対称的・合理的に説明できます。 この図では、技術の側の分類を示しました。 文明活動の本体である経済・社会活動を、 豊かにするのが技術、健全に保つのが政策だとすると、 技術はその経路(ルート)によって、 次の4種類に分類できます。 (1)主力(核心)技術……直接ルート 農耕・動力機関・電算機など、経済・社会活動を劇的に変え、 制度・政策にまで影響を及ぼして、 文明の発展段階を画する、画期技術とも呼びうる技術です。 その特徴は、在来技術を基礎としつつも、 ①全く新しい技術分野を(ひら)き(新規性)、 ②他の多くの技術の生産性を高める(多能性)という、 2つの性質であると思います。 また、ここでいう直接性とは物理的な直接性ではなく、 この文明段階を可能にした技術をひとつあげるならどれ? といった文明発展における役割上の、直接性です。 逆に単体で見ると、農地の作物も当初は野生種と同じ、 エンジンやCPUだけあっても困るという感じで、 関連技術が加わることで初めてその効果が実現され、 大変な威力を発揮する、そんな技術だと思います。 (2)関連(周辺)技術……間接ルート 主力技術は農地や工場、電算組織(コンピュータシステム)など、 物的資源に具現化されないと社会を豊かにできません。 関連技術は、技術の物的資源化に役立ち、 画期技術に対する実現技術とも呼びうる技術です。 農耕に対する食品加工・土木建築・冶金(やきん)技術、 動力機関に対する化学・機械・電気工学技術、 電算機(コンピュータ)に対する通信、ロボット、 ソフトウエア工学の技術などがこれにあたります。 この技術はまた、次の主力技術を生み出す可能性のある 技術でもあります。 (3)研究・開発技術……自助ルート 広い意味では経済・社会活動の一部ともいえる、 科学・技術自体の研究・開発を助ける技術です。 研究・開発組織をひとつの小社会と見れば、 この研究・開発技術を、そのための電算組織や 観測・実験機器、研究組織といった技術に分け、 他の(1)(2)(4)の技術区分に含めることもできます。 しかし、この技術は他の技術を生み出す技術として重要であり、 また次の図6で述べる政策分類の、 〝研究・開発政策〟の分類基準にもなるので、 ひとつの技術分野と見てよいと思います。 (4)社会工学的技術……互助ルート 同じく、広義では経済・社会活動の一部でもある、 政策の立案・実施を助ける技術です。 これはさらに、相手方となる政策の分類に応じて、 3つに分けることができますが、 その分類については、図7でさらに詳しく述べます。
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