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『文明の星』理論(仮説)では、文明の六要素について、
左右対称の形で、分かりやすく説明することができます。
さらにこの仮説では、文明を支える二本柱である、
技術と政策の内部分類も、対称的・合理的に説明できます。
この図では、技術の側の分類を示しました。
文明活動の本体である経済・社会活動を、
豊かにするのが技術、健全に保つのが政策だとすると、
技術はその
経路によって、
次の4種類に分類できます。
(1)主力(核心)技術……直接ルート
農耕・動力機関・電算機など、経済・社会活動を劇的に変え、
制度・政策にまで影響を及ぼして、
文明の発展段階を画する、画期技術とも呼びうる技術です。
その特徴は、在来技術を基礎としつつも、
①全く新しい技術分野を
拓き(新規性)、
②他の多くの技術の生産性を高める(多能性)という、
2つの性質であると思います。
また、ここでいう直接性とは物理的な直接性ではなく、
この文明段階を可能にした技術をひとつあげるならどれ?
といった文明発展における役割上の、直接性です。
逆に単体で見ると、農地の作物も当初は野生種と同じ、
エンジンやCPUだけあっても困るという感じで、
関連技術が加わることで初めてその効果が実現され、
大変な威力を発揮する、そんな技術だと思います。
(2)関連(周辺)技術……間接ルート
主力技術は農地や工場、
電算組織など、
物的資源に具現化されないと社会を豊かにできません。
関連技術は、技術の物的資源化に役立ち、
画期技術に対する実現技術とも呼びうる技術です。
農耕に対する食品加工・土木建築・
冶金技術、
動力機関に対する化学・機械・電気工学技術、
電算機に対する通信、ロボット、
ソフトウエア工学の技術などがこれにあたります。
この技術はまた、次の主力技術を生み出す可能性のある
技術でもあります。
(3)研究・開発技術……自助ルート
広い意味では経済・社会活動の一部ともいえる、
科学・技術自体の研究・開発を助ける技術です。
研究・開発組織をひとつの小社会と見れば、
この研究・開発技術を、そのための電算組織や
観測・実験機器、研究組織といった技術に分け、
他の(1)(2)(4)の技術区分に含めることもできます。
しかし、この技術は他の技術を生み出す技術として重要であり、
また次の図6で述べる政策分類の、
〝研究・開発政策〟の分類基準にもなるので、
ひとつの技術分野と見てよいと思います。
(4)社会工学的技術……互助ルート
同じく、広義では経済・社会活動の一部でもある、
政策の立案・実施を助ける技術です。
これはさらに、相手方となる政策の分類に応じて、
3つに分けることができますが、
その分類については、図7でさらに詳しく述べます。
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