ニルヴ編 暇人と暇人の会話

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「ほーお。精神汚染。なるほど、実験は一つの成功を見ましたねえ。これに従って考えるなら、やはり魔女ではない人間に闇を流すと影響が物凄く大きいわけですね。うーん、でもパワーセーブが働いて大幅弱体化とかは予想してましたけど、精神汚染とはねえ」  この校長、いくら言われても反省する様子がない。なら、もう遠回しな言い方はやめだ。 「結構きつかったんですからね。もうしばらく実験はお休みさせてくださいよ。僕の心身はもうかなりやられてきてますよ。ニルヴ君が協力してくれそうだから、実力行使してでも休みを勝ち取りたいってことなんです」  エリアスが強硬策を使うことをハッキリと伝えるが、校長は「何言ってるのこの子」とでも言いたげだ。そして、しばらくしてクスクスと笑いだす。 「なっ、何がおかしいのですか!」 「いやね、実力行使って……確かに実験の成果か鍛錬の成果かはさておき、あなたは強くなってます。それは確実ですよ。でも流石にニルヴ君と組んで私に敵うほど強くなってないでしょう」  それはそうだ。認めざるを得ない。なので見え透いた挑発に乗らずにエリアスは冷静なままでいる。  しかしニルヴはそうもいかなかった! 「カードオンっ!エリアスさんやりますよ!」 「ちょ、君……えぇ!?」 「あーあ。相方が足手まといですねぇ」  結局学校の上空でバトルを繰り広げることになった。多くの生徒が見ていた。校長の人柄を知らない生徒もいたので、結構な騒ぎになったが、職員はいくら騒がれても気にしなかった。校長も校長だし、戦っている相手もニルヴとエリアスだ。しょうがない、事情がありそうだ、と思い放置したのだ。  結局校長の圧勝だった。だが、エリアスは1週間休ませてもらえた。ニルヴはこの日の5限は公欠扱いになった。
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