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エンゼル編 怒らせる方法集
[その1 親友の寝坊]
「ほら、もうそろそろ起きなさい。ほら。なんで私の方がいつも早起きなのかしら、もう……」
「ん〜……んぁ、おはよーエンゼルー。今日もヘアセット手伝ってぇ〜」
アイリアはハッキリとこう言っているが、目は一度も開けていない。時々すうすうという寝息が混じる。
ここで、エンゼルの怒りスイッチがON。
「寝言言ってんじゃねえ!起きろや!」
「えっ、うそ、えっ、えっ……ええ!?さっき起きたのに、それから寝た覚えがないのにまた起きて、ええっえっえっええっ」
「落ち着きなさい。夢の中で起きてたってやつでしょきっと。本能かしらね、どーーしても寝たいっていう。なんか呆れたからヘアセットは手伝いたくないわ。自分でやって」
「えー、ケチ」
[その2 セクハラ]
「あの、アイリア?なんで抱きついてきてるの?」
「今日も学校頑張ろーのじゅーでんちゅーだよー」
見かけの大きさに反して、体が非常に細いのでアイリアは意外と重くない。だから後ろから抱きつかれてもそこまで苦しくはないし、エンゼルはこれくらいなら可愛気があるとも思っている。
しかし、ここからの行動が大問題。アイリアの手がエンゼルの腹部に向かう。ウエストのラインを確認するように撫でると、腹をぐるぐると撫で始めた。的確にヘソを撫でている。5回ぐらい耐えたところでエンゼルはアイリアを殴り飛ばした。
「へぶらぁ!」
「ヘソぉ!?妙に嫌らしい手つきでくびれ確認しておいて撫でるのがヘソぉ!?気持ち悪いなあオイ何だ!?」
マンガ的なデフォルメ表現をすると、エンゼルの目は渦巻きのようになるのだろう。意味不明な事態に対する困惑と怒りでわけがわからなくなっていた。
「お腹ぷにぷにしてた……」
「懲りねえなぁ!?」
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