第3話 動き出した大きな闇

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「脳力発動!」 するとペットボトルから勢いよく水が噴き出し、まるで5mほどの大蛇のように天井付近をグルグルと周りだすと左の人差し指をくるくると回しながら笑みを浮かべた。 「行くぜ、水蛇円舞陣(すいじゃえんぶじん)!」 宙を舞っていた水蛇が学生たちを取り囲む警備員は次々と回転する化け物に吹き飛ばされ壁に打ち付けられるとピクリとも動かなくなった。 ブーブーブー 「きゅ、吸血の子が現れたぞ!」 「警察、誰か警察を!」 「あ~あ、派手にやらかしやがって」 けたたましく鳴り響く警報と逃げ惑う人々…… まさに今都庁は大パニックだ。再び駆け付けた10数人の警備員に取り囲まれると再び脳力使いはニヤリと笑みを浮かべて水蛇をグルグルと操りだした。 一方この頃俺は、日頃のスパルタ教育による睡眠不足で授業中に昼寝をしていた。まあ、一番後ろの入り口側だし俺なんか相手にされてないし…… 何度かメッセージの着信を知らせる度に、机の中でブーンと言うバイブ音で響くが気持ちよく夢の中に浸っていると…… ガラガラガラ 「お目覚めのお時間ですよ!」 ドッゴーーン!
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