第3話 動き出した大きな闇

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俺はふてくされながら頬杖を付いて窓から流れる景色を見つめていた。って言うか雪那さん運転が荒いぞ。それにドリンクホルダーには鬼ころしの紙パックが置いてあるし…… 「とりあえず陸からだ。 二人のスマホに都庁の見取図と犯人と思われる防犯画像の写真を添付しておいたみたいだ。後、メンバーの一人は水を操る脳力者が厄介みたいだ。何かあれば本部からリモートでサポートしてくれるぞ」 良いよな……リモートワークなんて好待遇だぜ。とりあえず簡単に道中作戦会議を行いながら送られた資料に目を通す事にした。 「陸の情報だと人質が閉じ込められているのは南の展望台室みたいだ」 とりあえず俺たちが脳力者だという事をバレてはまずいので雪那さんから渡されたマスクを着けて、細心の注意を払って行動をすることとなった。 キィーーッ! 「とりあえず。VIP専用地下駐車場だ。それと必要になったらこのカードキーを使え」 雪那さんは俺たちに黒いカードキーを手渡した。 「何でこんなもの持っているんだよ?」 「ああ、チョットあるツテから仕入れた。まあそんな事は気にするな。それよりも私は酔いが回って眠いから後は頼むぞ」 なんだこの余裕の笑みは? ウイスキーをジュースのように飲み干すと座席を倒して即いびきをかいた……って色んな意味でヤバすぎだ。だが俺は渋々と紗菜は車から降りて、少し蒸し暑い地下駐車場を走り、カードキーを使って内部へ侵入をした。 薄暗く足音が響くだけの階段を駆け上るが人の気配は無かった…… すると急に俺のスマホの着信が鳴った。
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