第3話 動き出した大きな闇

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とりあえず、属性型の脳力ね」 「属性型……?」 「あんた、そんな事も知らないの? 私達の脳力はヒトの血液型と同じように生まれ持った素質で分かれているのよ」 紗菜の話をまとめると、風や水、雷など自然の物を操る属性系、紗菜のように魔物や人を操るのは精神型。更には血液を脳力で具現化する者を創造型と言うものがあって俺のような能力が 「吸収型って訳か……」 「そうよ。吸収型は超レアな脳力なんだから。元々強い脳力なんだし勉強すれば更に強くなるのよ。まああなたみたいな人がこんな能力を授けるなんて神様も世の末よね~」 ジトーっとした眼つきで言われるとマジで腹が立つ…… だがまた殴られるのがオチだった俺は我慢してとりあえず姿を水使いの男に変装して上層階へと向かった。 だけどこの時から俺たちはある人物にマークされていた。 《首相官邸》 総理大臣室に秘書と思われるスーツ姿の若い眼鏡の男性がある極秘ファイルを持って現れると窓から景色を見ている現職の総理大臣の姿があった。 「総理。都庁のテロ事件に関する資料と例の脳力者に関するデータをお持ちしました」 佐藤博文(さとうはくぶん)。元柔道家とも思わせるいい体格に白髪交じりのオールバックの男こそこの国の総理だ。
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