第4話 罠には罠

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「ははははは。今楽にしてやるぞ! 哀れな孤児よ。貴様はこの世に生まれてこなければよかったんだ」 「この機会を待っていたわ」 いつの間にか紗菜の両指から赤い糸を放つとソムリエの身体に絡みつくのを確認するとニヤリと笑みを浮かべた 「これが私のもう一つの脳力「吸血武具(きゅうけつぶぐ)」 運命の赤い糸。属性感情は向上心。諦めない心が強いほど脳力がアップするわ。あなたの言葉で私の生きたいという気持ちがマジで強くなったわ。」 指先をピクピクと動かすと紗菜は解放されると手芸のように華麗に指先を動かした。 「吸血武具は使用者の血液を使って起動させて威力を発揮させる。施設から脱出するときに手に入れた宝刀よ。あまり使いすぎると失血死しちゃうけどね」 紗菜が華麗なピアニストのように指を動かすとソムリエは両手で自分の身体を傷つけだした。 「ぎゃあああ! パパお願いだから止めて!」 「最後にあなたの心臓を自分で貫けば完了よ」 紗菜が胸の前でボールを握りつぶす仕草をすると、ソムリエが自ら胸を貫いて心臓を握りつぶし、そのまま俯せに倒れた。 「ま、ママ…… 助けて」 「最後まであんたの人生は誰かの手の上で踊らされていたって訳ね。私は弟と約束したんだ…… 絶対に生き残って仇を討ってやるって」
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