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……しばらくして聞こえたのは、悲鳴ではなくどよめきだった。少なくとも俺が予想していたそれとは違った。恐る恐る目を開けてそちらを見る。どよめきの理由がわかった。そこにいたのは尻尾が切れて地面に這いつくばりながら苦しみ悶えているドラゴンと、一切として動かずにドラゴンを撃ち落とした勝利者の真田だった。
「流石じゃな、勇者の1人として素晴らしい力よ。しかしこれはあくまでワシが即興で作った召喚獣とも呼べないただの知能のない魔力の塊。魔王はこんな物ではないぞ。……いけるか?」
「はい!」
不良とは思えないぐらいの気持ちの良い返事をして、真田はその場で一礼した。凄い。ひょっとして、俺たち全員にあんな力があるのか?
「お前達、次は誰の職業を見ようか。早く並べ」
ベルトルトさんの言葉を引き金に、みんなが我先にと並んだ。当然だ。俺たちは高校生、魔法や力に興奮しないわけがない。でも俺は40人の中でも後ろの方だった上、全員の気迫に押し返されて、最後尾だった。残り物には福があると信じて待つことにした。異世界転移は想像以上に面白そうだった、、
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