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私は、以前からどうしても腑に落ちないことがあった。世の中は、分からないことばかりであろうが、おおよそのことは常識的な解釈で理解できるものだ。
ところが、一つだけ自分の中にストンと落ちてこないものがある。
それは、人類の宇宙開発である。
人工衛星の打ち上げや、宇宙ステーションでの科学実験、さらに惑星探査までは未知なるものへのあくなき好奇心、純粋な科学的関心ごとであると考えることができる。
しかし、将来、人類が火星に移住するというようなことは理解できない。人類が、なぜ火星にまで住まなければならないのか。真剣に火星移住計画を考えている科学者がいることには正直驚いている。
単に、各国の資源開発競争だけではないのであろう。そこに、何か別の意図があるのではないのか。
私の友人の小此木は、アマチュア天文家であり、中学生時代から地元では有名な天文オタクである。今は、某大学の理学部で教鞭をとっている。
彼とは、中高が同じで親友である。
ある日、仕事の帰り、本屋でばったりと会った。
「おう、半田じゃないか、ずいぶん久しぶり。ちょっとそこらでビールでも飲まないか」と声をかけられた。
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