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「もういいだろう?通してくれ。」
男達は顔を合わせ「どうぞ」と道をあける。
男は女の背を撫でると「行こう」と声を掛け、二人は男達の間を通り過ぎて行く。
男達はそんな男女の後ろ姿を見送る。
「リーダーに報告だ」
男達の一人がそう言うと次々と暗闇の中へと姿を消して行った。
金を拾い数えた男と、それを受け取った男が皆の後を追う時、男が振り返り大きな声で叫んだ。
「ゴミはゴミらしく端で固まって生きていればいい!もう二度と私達の前に姿を現すなよ!」
男は叫び終えると満足気に女と共に店の中へと姿を消した。
男の言葉を聞いた二人はニタリと笑う。
「あーあ、黙って大人しくしてりゃこれで終わってたのに。」
「自ら地獄への道を選びやがった。ご愁傷様。最後の晩餐楽しんでね、おっさん。」
男二人はクククッと笑うと暗闇の中へと姿を消す。
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