想い

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被害者は数知れず、処罰が甘いと叩かれもした。 だが、総龍は決して甘かったとは思ってはいない。 罰に耐えきれなかった者もいた。 許せない気持ちが強い隊員も多かった。 それでも、共に過ごしていく中で隊員達の目に映るその姿は、ただの極悪犯から無邪気な子供へと変わっていった。 最初こそは険悪な雰囲気だったが、食屍鬼復活事件からは彼等も気持ちを入れ替えようとしていた。 そう思えたのだ。 積極的に仕事に取り組もうとしていた。 自分たちに出来ることは無いか?と隊員達に聞き、伝えられた仕事を嫌な顔せずやり遂げた。 前向きな気持ちが隊員達にも伝わっていた。 そんな報告を受け、嬉しく思っていた。 だが、彼等は再び裏切った。 隊員達の心を踏み躙った。 許せなかった。 酷く傷付き涙を流す隊員がいた。 ショックを受け心を閉ざす隊員もいた。 怒りを露わにする隊員もいた。
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