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輝血と懍が離れてから初めて顔を合わす日が来た。
懍が少し遅れてやってくると、同行していたキョウがレイに対して叱っていた。
どうやらレイが二日酔いで寝坊をしたらしい。
そんなレイを見てクスクスと笑う懍。
キョウとレイは「二人で話しておいで。」と少し離れた場所へ移動した。
元は公園だったのだろうか。
地区の入口付近にある荒んだ小さめな土地に並ぶベンチに腰をかける輝血と懍。
なんだか少し恥ずかしかった。
二人はキョウの元でこういう仕事をした、レイはこういう事をして仲間達に笑われている、そんな話をした。
輝血も懍も過去には触れようとはせず、お互い今生きる道の話だけをした。
輝血はカブトが実質の解散をした理由を覚えていない。
だがそれはきっと、今こうして力をつけそして様々な方法を学ぶ為に一時休止しているだけだと思っていた。
その考えは懍にも伝わっており、懍はそれに賛同していた。
懍だけじゃなくカブトのメンバー達も「そうだ。」と答えるので、輝血は復活を目標にキョウの元で頑張る事を誓う。
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