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一時間ほど経ち、二人はキョウとレイに呼ばれ食事をする事となった。
この地区内にも飲食店は存在する。
そこで働く人々は皆、元はレイの客だと言う。
輝血にとってレイの仕事量は自分の所よりも数多く、懍の体調を心配した。
だが懍は疲れた様子はなく、ヘラヘラと笑いながらレイとじゃれ合っている。
「仲が良いねェ。」
じゃれ合う二人を見てキョウが笑いながら言う。
「ですね。」
輝血は少し寂しく思った。
あの場所は俺の場所だったのに。
「仲がええとかじゃないねん、コイツら俺の事舐めすぎやろ。なんでこんな親しい感じで来んねん?」
「レイの所の人間は皆、そういう風に接する事が出来るレイの事が好きなんだろォよ。」
「まぁなんでもええけど。で、何食う?自分らの好きなもん頼みや。」
レイは不服そうな顔をしながらメニュー表を輝血と懍に渡す。
「俺この店で一番美味くて高いやつがいいです!」
「やかましいわ。一番美味いやつがいいだけでええやろ。」
二人のやり取りを見て輝血は自然と笑みがこぼれる。
そして、何故だかどこか懐かしい気持ちになる。
昔の自分と懍を思い出した…のだろうか……?
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