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葱談義
葱(ネギ)はユリ科の多年草で、シベリア原産だそう。古く中国を経て日本に渡来。
何年か前、ネギとカブとチンゲン菜が特産の町に住んでいた。現在はキャベツで名高い町に居る。川をはさんで対岸ではピーマンが有名。
今の住居に移住(とはいっても長期滞在)する少し前、
市の名を冠する特産品なれど、マーケットに置かれていたネギは、もっと値切って然るべきと思われる品質で、良い品全部を東京方面に出荷してしまうのだろうか?地元民が美味しいネギを味わえないのは解せない…
と、首を傾げていた。
当時、1本100円ほどもした。
それが、キャベツの町に来てみると、コンビニエンスストアで野菜を取り扱っていて、キャベツが安くて美味しい。大きなひと玉が150円ほどで、食べ甲斐がある。
ホウレン草もコマツナも1束100円ほど…ネギに至っては、柔らかく味よく、1袋に4本入りで100円。
とはいえ、この町のどの店舗もというわけではなく、当該コンビニ隣の大型ドラッグストアでは、バナナが3本138円。(コンビニ150円) イチゴ1パック398円(コンビニ480円)と、果物は安いが…ネギは1袋2本入りで128円。
隣あっているこの2店舗で、日々常食の品々を買い求めていた。
最初にコンビニに入り、何が幾らかをざっと見定め、何も買い求めずに出る。次に隣のドラッグストアで買い物をして、物はリュックに納めて背負い、エコバックと財布とを手に持って、また、コンビニに入る。
その日もまず、コンビニに入ったが…ネギが値上がっていた。1袋
150円。いつもより沢山の袋が
木製のボックスに横に重なっている。
50円上がっただけでこんなに品物が動かなくなるのか…
次にドラッグストアに行く。こちらのネギは前回と同じ値での販売。
1袋2本入りで128円。
コンビニで50円値上がりはしたが、4本入りだし、ホウレン草、コマツナ、ダイコン、ジャガイモは本日もコンビニのほうが安い。
ドラッグストアを出て、またコンビニに入る。
ネギを1袋手に取る。
2本しか入っていない。これはきっと半額の品なんだろうと思って値札を見る。
150円…
ボックス内のネギの袋を確認する。
全部が1袋2本入りで税込150円になっていた。
値段的には1/3UPだか、4本入りが2本入りになっているのだから…
4本100円=1本25円
2本150円=1本75円 で、
1夜にして…さ、3倍の値上げ!?
そりゃ、動かんはずだわ。
清算を済ませたドラッグストアに引き返してネギだけを買うのもなあ…さすがに…それに向こうは税が加算されるから、値段的にはどっちもどっち。ほぼ same same(おんなじおんなじ)
以前が安過ぎたのだと思おう。
己を労(ねぎ)らいつつ…リュックを背負い、エコバックを肩に担いで帰宅の途にて、生産量の調整のためか、脇の畑で、キャベツがトラクターに轢かれ、粉砕されているのを視る。
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