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漫画好きの栄司が、漫画本を腹に仕込んで闘いに赴くさまは
セルジオ・レオーネ
『荒野の用心棒』(黒澤 明監督
『用心棒』のマカロニ ウェスタン版) を想起させて、若きクリント・イーストウッドも、フィルムの中ではシガーを咥えていたことに思い至る。
余談ながら…
『荒野の用心棒』で音楽を担当した
エンニオ・モリコーネはクラシック畑出身で、彼の楽曲はコロナ禍の2020年4月に、北イタリア、クレモナ在住の日本人バイオリニストが病院の屋上で、現地の医療従事者に感謝と祈りを捧げる演奏をして、世界的トピックになった。
クレモナはアントニオ・ストラディバリが住んだ街でもあり、
このトピックに
『屋根の上のバイオリン弾き』や
ジブリアニメ『耳をすませば』を想起したシネマファンも多いかと思われる。
楽曲『マイナースイング』は、
ルイ・マルが、映画
『ルシアンの青春』の冒頭で
印象深い使い方をしている。
映画は、野火のごとく襲うファシズムに屈した国家が、アタンティスム(拱手(きょうしゅ)傍観)の徒と成り果て、理念を手放し揺らいだ時期に、母国フランスの名を持つ美しいユダヤの娘に恋をした少年の物語だ。
テーマ曲『マイナースイング』は
ルネ・クレマンの
『禁じられた遊び』の『ロマンサ』と双璧を成す使われ方をしている。
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