逢魔時にまたおいで

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 沫里がシアンに導かれて歩いていると、いつの間にか雨は止んでいた。沫里の目の前には大きな神社が現れていた。 「雨が止んでる...。それに、この神社...」  優しく吹いてくる爽やかな風に気持ち良さを感じながらも沫里は呆然と目の前にある神社を見上げた。後ろには朱色の鳥居が立っていて、その先の道は闇に包まれている。 「帰れそうにないな...。まぁ、今抜けられたとしても雨が降ってるから大変か」  振り返って後ろの状況を把握した沫里は、また神社を見上げながらため息をついた。  改めて神社全体を見た沫里は拝殿に見覚えがあると感じた。どこで見たのかは、すぐに思い出すことができた。 「この拝殿...、シアンといつも会ってた場所だ!確か、拝殿の下にいつもシアンがいて、学校帰りに寄ってたんだ」  沫里の言葉に、そばにいたシアンは嬉しそうに鳴いて沫里にすり寄ってきた。 「そっか、シアンはこの場所を私に教えたかったんだね」  シアンの様子を見た沫里はしゃがみ込んでシアンと目を合わせて笑顔を向けた。
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