はじめてのよる

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「……ふ、ああっ」 「……っ」 特有の圧迫感と、背筋を撫でるような快楽が私を襲う。彼の熱が入っていくことを知らしめるように、篭った水音が部屋に響く。ぎゅ、と唇を噛み締める私のそこをこじ開けるように、昴くんの唇が深くくっついて舌が、口内を滑る。 揺さぶられて、熱いのはもちろんだけど、心地よすぎる温みにおかしくなりそうだった。多分私、イキっぱなしだったんじゃないの、ってくらいに昴くんを締め付けて離さないから、ちょっと辛そうに「高嶺、締めすぎ」と言ってくる昴くんにごめんとは思ったけど、それが可愛すぎて結局締め付けてしまう。 感情が付随するとこんなにも違うの? 知らない、だったら私の今までしてきたセックスって、なんだったんだろう。 性欲だけて交わりあったのが今まで、愛情を持って触れ合うのはこれが初めて。 昴くんのこと、童貞言う割には私も対して変わらない。経験だけ積み重なって、それに伴う感情はちっとも積もらなかった。 「……(るな)」 ほら、こうして繋がってる時に初めて名前を呼ばれるなんて、こんな簡単なことで満たされるほど、私ってとっても単純で安易な女なんだって。 分かってよかった。貴方を好きになってよかった。
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