Playing with snow

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「おい」 「……」 「こっち向け」 「……」 完全無視を決め込んだらまた背中に違和感が走る。 背中に手を回すと冷たい結晶が手を包んで溶けて、きっと真っ白になっている自分の背中が想像できた。 「……なに!」 「こっち向かねーとまた投げるぞ」 「やめてって……、」 子供じみた行動にイラつきながら振り返ると、恐らく先程当てられた雪玉よりも倍以上の物体が彼の手に収まっているのを見てギョッとした。 歩みをとめた私に、彼は振りかざし途中だった手を下ろして、雪玉を簡単にその辺に投げ捨てた。 そして固まったままの私と反して、ザクザクと乱暴に雑に雪を潰しながら近づいてくる。 温もりを直に感じるんじゃないかと思うほど。 目の前に来た彼は黙ったまま私を見下ろし、いつもの何を考えてるのかよく分からない双眸で口を開いた。 「ぶっさいく」 「……」 「誰かになんか言われるのなんて今更じゃねえの」 「……」 「優等生のお前と、ちょっとヤンチャな俺」 「……ちょっとどころじゃないじゃん」 「……俺だって分かんねえよ、なんでこんなぶっさいくな奴と付き合ってんのか」
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