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ガノンは王都の門前で馬車を停めた。
王都に入るには門番による審査を受けるのがこの国のルールだからだ。
「ガノンだ。」
「おお!ガノンさんこんにちは。今日は作物の運搬ですか?」
「そうじゃ。あと中にひとり子供がおるんだごここに来る途中で王都に行きたいということで拾っての。そいつの分の審査も頼む。」
「なるほど。しかし子供一人でここまで来るとはなかなか根性がありそうですね。ではガノンさんから冒険者カードの提示をお願いします。」
「ほいよ。」
懐から出した1枚のカードを門番に渡す。
冒険者カード。ギルドて発行できるカードでこれがないと冒険者として活動できない。
依頼を受ける時や入国などの検査を受ける時の身分証になるので冒険者だけでなく行商人等色んな場所を行き来する人も持っている。
「ありがとうございますガノンさんは大丈夫です。」
そう言うと門番は冒険者カードをガノンに返す。
「中の子供というのは?」
「こんにちは。」
門番が尋ねたところで荷台からカノンが顔を出した。
このタイミングで顔を出したのはガノンから前もって受けていた指示通りだった。
理由としては先にガノンの許可を取ってからの方が話しがやりやすいからというものだった。
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