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「子供でござるな。」
「子供やねー。」
「子供だな。」
「ちっこいな。」
「「「それはマスターもだ!!」」」
「うっさいしばくぞ?」
この集団は1ページにひとつボケないと死んでしまうのか?そのくらいの勢いで会話にボケを放り込んでくる。
マスターの顔にもどこか疲れが見える。
「依頼でも持ってきたでござるか?」
「それはなかとよ。こんな貧乏ギルドに依頼なんてこなかよ?」
「なら迷子か?」
「さあな・・・。とりあえず中に入れてみようか。」
マスターの提案で外にいる子供をギルドに招くことにした三人。この子供との出会いが三人、否四人とギルドの運命を変えることになるなんて誰も思いもしなかった。
sideカノン
「うわー!ここがギルドかぁー。」
目の前のギルドに圧倒されるカノン。傍から見れば潰れかけなのだがそもそもギルドを知らないカノンにとっては目の前の潰れかけさせ巨大な建物に見えているのだ。
「えっと・・・あった。」
ズボンのポケットから一枚のメモ用紙を取り出す。
ガノンとの別れ際に「『不死鳥のさえずり』のマスターにこれを渡せ。そうすれば全て上手くいくぞ?」
そう言われてこのメモ用紙を貰ったのだ。四つ折りにされたメモの中に何が書かれているかはカノンも知らなかった。
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