王都ディルニール

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「お前今やっぱりって言ったか?」 マスターがそう問いかけるとカノンはしまったという顔をした。 「自分のギルドメンバーを悪くいうつもりは無いが今の状態のあいつらをどう見たら実力者に見える?飲んだくれ三人衆だぞ?」 「そ、それはですねぇ・・・」 (まずいよー。村から出る時に自分の能力が人にバレたら大変なことになるから隠すようにってみんなに言われたのに・・・) どうやって乗り切ろうか。頭の中でぐるぐると考えが渦巻くがどの言い訳を使っても乗り切れそうなイメージが全く湧かなかった。 「だんまりということは言えない秘密があるんだな?」 「いや、なんというか言えないって訳では・・・」 マスターが呆れてため息を吐いた時だった。 「子供をいじめるとはマスターも人が悪いでござるな。」 「あ?別にいじめてないだろ?私はただ気になったことを質問しただけだ。」 カノンの目の前で喧嘩?のような状態になったので慌てて訳を説明する。 「実は僕魔力の流れを見ることができるんです!」 「魔力の流れ?」 「人のでござるか?」 「はい・・・こんなこと出来るのは魔族ぐらいだから他の人に絶対言わないようにって村の人達に言われてたんです。」 それを聞いてマスター及び他の三人も納得した。 (魔族は討伐対象だからな。人間の子供といえど疑いがあるものは罰せられるのがこの世界のルールだ。) 「なるほどな。まぁ別に私たちはそんなこと気にしないがお前の村の奴らはよく匿ってくれてたな。」 魔族隠蔽は重罪だ。連帯責任で全員罰せられるはず・・・ そう思いながらマスターは気になったので聞いてみたのだ。
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